10月24日〜11月25日 Richard Byers展「石巻Sunlight」(浅草 Gallery ef)

Richard Byers リチャード・バイヤーズ
"石巻 SUNLIGHT"
(写真/映像/音楽)

ギャラリー・エフ 浅草

会期|2012年 10月24日(水)~11月25日(日)
12:00~20:00(最終日は17:00まで)/火曜定休 
入場無料


オーストラリア出身のニューメディア・アーティスト、リチャード・バイヤーズ。3.11以降、言葉の通じない中でひとり宮城県石巻に通い続け、そこに暮らし、土地の人々と縁を紡いできました。

写真、映像、インタラクティブな光のインスタレーション、パフォーマンス、ニューメディアアートなどを手掛けるバイヤーズの作品は、私たちを取り巻く世界と内なる感覚との共鳴を生み出すものとして「光」を扱っています。

本年4月11日からの一ヶ月間は、観客の声や音に反応して変化するインタラクティブな映像作品を、津波で半壊した旧石巻ハリストス正教会教会堂(1880年築)に投影するなど、石巻出身のアーティストやミュージシャンたちとともにプロジェクトは北上川に沿ってゆっくりと広がり始めています。

そんな日々の中で彼の心を強くとらえたのは、石巻市郊外のトヤケ森山:通称「馬っこ山」から見下ろす北上川周辺の光景でした。風に揺れる名もなき草花、虫や鳥たちの鳴き声、ひっそりと咲く山桜、輝く秋の田畑、雄大な川の流れ、また昇り、また沈む太陽、人々の営みと祈り。ニュースを通じて出会うことのなかった光景は、
この丘の上にありました。

『石巻 SUNLIGHT』では、バイヤーズが撮影し、ポケットに持ち帰った風景写真約10点と映像作品を展示します。手動フォーカスによって独特の浮遊感が漂う映像作品には、石巻に縁のあるミュージシャンらが曲を提供しています。

会場となるのは、江戸時代末期1868年に東京・浅草に建てられた
土蔵を再生したアートスペース、ギャラリー・エフ。
浅草を焼き尽くした関東大震災、東京大空襲の二度の猛火に耐え、現代に生きる建物です。

バイヤーズがたどり着いた二つの場所、
あるがままの日々に寄り添う「光」と出会ってください。

音楽:Yukki (Coupie)/Yuka
協力:Yukki (Coupie)/旧石巻ハリストス正教会堂復元市民の会/鈴木亜矢子/岩崎恵美子/芹澤 輝/石巻工房菅野 猛


※会場では作品のインクジェットプリント(受注制作)、
ポストカードセット、2013年カレンダーを販売いたします。
売上の一部は旧石巻ハリストス正教会堂再建のため寄付いたします。

※この展示は2013年にシドニー、石巻でも開催される予定です。


[旧石巻ハリストス正教会教会堂]
所在地:宮城県石巻市中瀬3番18号
現存する日本最古の木造建築教会。1880年(明治13年)、宮城県牡鹿郡石巻村(現・石巻市千石町)に「聖使徒イオアン聖堂」の名称で竣工。1978年(昭和53年)宮城県沖地震で被災。同地で新聖堂が建設されるのに伴い、旧聖堂は石巻市文化遺産復元工事実行委員会によって旧北上川の中洲にある中瀬公園内に移築・復元される(1979年6月~1980年6月)。石巻市に寄贈され、1980年12月、石巻市指定有形文化財(建造物)となる。

2011年東日本大震災に伴う津波で再び被災し休館。二階まで冠水し建物が傾き、壁面が大きく破壊されるなどしたが、流失は免れた。文化財を守り復興のシンボルとするため、再び市民の会が立ち上がり、復元に向けた支援の輪を広げるべく呼び掛けている。

旧石巻ハリストス正教会堂復元市民の会
http://rechurch-ishinomaki.blogspot.jp/



[リチャード・バイヤーズ]
1974年豪州メルボルン生まれ。
ライト・アーティスト、デザイナー、プログラマー、フォトグラファー。
近年は欧州、日本、豪州の各地を拠点とする。
豪州の工業デザイン・コンサルタント企業でクリエイティブ・ディレクターを務めた後、フリーのアーティストとして写真、インタラクティブなライト・インスタレーション、
パフォーマンス、ニューメディアアートを手掛け、ミュージシャン、
ダンサー、アーティスト、建築家とのコラボレーションも多い。
2012年にのべ5ヶ月を石巻で過ごし、アートプロジェクトを展開中。

http://richardbyers.tk/
http://richardbyers.tk/2012/03/ishinomaki-light-projection-ceremony/



[会場|ギャラリー・エフ 浅草]
所在地:東京都台東区雷門 2-19-18
江戸時代末の慶応4年(1868)、江戸の商業地として栄えた浅草雷門に建てられた土蔵を再生したアートスペース。関東大震災(1923)、東京大空襲(1945)の二度の猛火に耐えた堅牢な造りが、江戸の建築を今に伝える。国内外のアーティストたちの展覧会を開催する他、音楽、伝統芸能、パフォーマンス、講演会など、幅広い表現の場として活用されている。カフェ/バーを併設して1997年にオープン。1998年文化庁登録有形文化財に登録。

http://www.gallery-ef.com


filmed by Richard Byers

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